インターネットは情報のドブ川?
24年前、電子ネットワークサービスの普及促進を活動目的とした「電子ネットワーク協議会」という団体が発足しました。多くの会員は大企業で、神奈川県や千葉県などの地方自治体が協賛で参加。一時期その団体の会報誌の編集に携わっていました。
会報誌では、電子ネットワークに関する最新情報や通産省(現経済産業省)の施策などを掲載。専門家の話は難しくてわかりませんが、新しい世界が時代を変えていくという期待感がありました。
その時はじめて知った言葉が「インターネット」。
勉強会は技術的な話ばかりでしたが、ある講師の方の『インターネットは情報のドブ川だ』というひと言が、ずっと記憶の中に残っていました。
その後パソコンが普及し、今ではインターネットは誰もが利用するITインフラになりました。調べものをするときや新しいニュースを知るにはとても便利で、新聞やテレビを見なくても気軽に知りたい情報が手に入ります。ついつい頼りにしてしまします。
でも、時々疑問に思うことがあります。たとえば、美味しいレストランを探したいとき。口コミサイトで星の数が多い店に注目しますが、イマイチなことがよくあります。写真がきれいでも味が金額に見合わないと感じることもしばしばです。
ある大学では学生たちが調べ物をする時に、多くの学生がインターネット検索の上位にあがるサイトを丸写しして提出していたという話も聞きます。その内容が正しいかどうかも確かめずに。ネットにあることがすべて正解のように受取ってしまいがちです。
弊社には住宅に関わる様々な業者さんが来社されます。雑談の中では同業者の話がよくでますが、耳を疑うような話もあります。
たとえば、デザイン住宅を売りにする地元のビルダー。「設計士と営業と現場が意思の疎通がまったくなくて間違えだらけ」、「サッシの色を間違えて全部塗り代えさせていた」、「外壁の張り方が違ったので壊してやり直した」。ホームページには、お洒落な住宅実例が並んでいます。
お金をかけてホームページをつくっている地元の工務店でもあります。「工事代金をぜんぜん払ってもらえない」、「材料代がなくて工事が止まったまま」、「完成の目途がたたずお客さんが困っている」。ホームページでは、経営者が理想の家造りを語っています。
住宅を建てたいと思う時多くの方は、まず、どんな会社があるかホームページで調べます。そんな時、見た目やイメージだけで決めてしまうのは危険。そこにある情報や内容がほんとうに確かなのか、自分なりに見つけ出す力が必要になります。
弊社は情報のドブ川から、「これはホンモノ」として認めていただけるように日々家造りに取組んでまいります。