地球に寄りそうサスティナブル住宅

スクラップ&ビルドをくり返す現代住宅はもう卒業。バレナは次世代に引き継ぐ本物の家造りを提案します。

やりたい気持ちがモチベーション

東京・乃木坂にあるTOTOギャラリー間で開かれている展覧会、TANGE BY TANGE 1947-1959(丹下健三から見た丹下健三)を訪ねて見ました。

 

丹下健三は戦後の日本を代表する建築家。その彼自ら撮影した35㎜ネガフィルムの焼付けシートを展示しています。写真は「広島平和会館原爆記念陳列館」(1952年)のプロジェクトから、初期の代表作「香川県庁舎」(1958年)完成までの10年間分(1949~59年)。

 

写真は今のような広角レンズではないので、巨大な建物を撮るためにかなり遠くまで離れて撮影したり、外観のプロポーションをチェックするためにディテール(詳細)を優先にした構図を狙ったり、想像を掻き立てられました。

 

2020年の東京オリンピックに向けて、丹下の作品・国立代々木競技場が再注目されていますが、彼の原点は「広島平和会館原爆記念陳列館」。原爆投下直後の放射能の危険も顧みず、自ら戦災復興院の委託を志願して広島に乗り込み、広島平和記念公園のコンペで1等を獲得しています。

 

広島は建築への道に目覚めた高校時代を過ごし、終戦間際に両親の死に直面し、丹下にとってかけがえのない地でした。詳しいことは、TV、新聞、雑誌など多くのメディアで紹介されていますので、省略しますが、その建築を目の前にすると、言いようの無いエネルギーを感じます。

 

この仕事は絶対自分がやらなければならないという宿命のような強い意志。

 

話は変わりますが先日、女優の堀北真希がTVで対談をしていました。日本アカデミー新人女優賞を取った映画「ALWAYS 三丁目の夕日」で、仕事の依頼がきた時に、「絶対に自分がこの役をやりたい」と思ったそうです。東北から集団就職してきた素朴な少女を好演。決意をもって懸命に生きる演技に、共感を覚えたことを思い出しました。

 

「この仕事をやりたい、是非やらせてほしい」。そんな気持ちになれれば、きっといい仕事ができるはずです。

 

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↑中庭には拡大写真が展示。入場無料で3/28まで開催しています